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こころの筋トレ

こころにも筋トレ。日々の生活の傍らで感じたことを形に

読書レビュー:女子をこじらせて(ポット出版 )/雨宮まみ

 

女子をこじらせて (幻冬舎文庫)

女子をこじらせて (幻冬舎文庫)

 

 

先日亡くなられた雨宮まみさんのエッセイ。

幼少期から現在に至るまでの半生を振り返り、自分がなぜ、どのように「女子をこじらせて」きたかが語られている。

自分の中にどうしようもなくうごめく”女”性と、それをうまく解放できないこじらせてしまった自分、また女ゆえに否応なしにつきまとう男社会での違和感と戦い続け、彼女なりに一つの着地点を見出したのだと思う。

自分は男なので、彼女の思いに完全に寄り添うことはできないし、理解することもできないかもしれない。しかしその苦悩に少しだけでも触れられただけも、本書を読んだ意味はあったのではないかと思う。

男だってひねくれたところはあるし、自分もどちらかというとひねくれた方だ。
彼女に自分を投影することはおこがましいとも思いながら、わたしもまた、自分のひねくれた半生を振り返ってしまった。


本書を読むと、悩みながらも前向きに進む雨宮さんが見えたのだが、それでも亡くなってしまうのですね。
まだまだ語られなかった深淵があったのでしょうか。もっと彼女の言葉を読みたかったと思います。


後半で久保ミツロウとの対談があったが、正直完全な蛇足だと思った。
自虐の言い合いで内々に盛り上がる感じ、雨宮さんの真面目な指摘をいい加減にはぐらかす久保さんなど、これまでの読後感が一気に後味悪くなった感じだった。

一方でラストの上野千鶴子さんの解説はすばらしい。
以前に「すべてはモテるためである」の解説の上野さんがひどすぎるとボロクソに書いてしまったが、今回の解説は的確かつ背景をしっかり踏まえた非常に読み応えのあるものであった。