これまでの集大成、でんぱ組.incの最新曲「WWDBEST」MVの元ネタを徹底解説する
※12/25一部修正。
でんぱ組.incの最新曲「WWDBEST」のフルMVが公開されました。
結果から言うとわたしはこのMVを見てボロ泣きしてしまったわけなのですが、それだけ往年のでんぱ組ファンの心に訴えかけるものがあります。本エントリではその気持ちを少しだけ共有したい。
ベストアルバムに収録されるこれまでの集大成
12/21に発売されるベストアルバム「WWDBEST ~電波良好! ~」の最後に収録される本作は、これまでのでんぱ組.incの活動を一挙に振り返るような集大成的作品となっております。
その気合いの入り方はすさまじく、
作曲:玉屋2060%さん、浅野尚志さん、釣 俊輔さん、Tom-H@ckさん、小池雅也さんの5名
作詞:前山田健一さん、畑 亜貴さん、meg rockさん、かせきさいだぁさん、只野菜摘さん、NOBEさんの6名
MV監督:志賀匠さん、スミスさん、田辺秀伸さん、鶴岡雅浩さん、BOZO&YGQさん、山崎連基さんの6名
と、これまででんぱ組.incの楽曲を担当してきた主要クリエイター陣が一挙に参画するという超絶豪華な作品です。
各監督さんの担当作はこちらが詳しいです。
でんぱ組.inc新曲『WWDBEST』のクリエイター陣がマジで豪華なので担当作・代表作をまとめた!【作詞・作曲・MV】 | 能ある鷹h氏
というかMV監督6人てすごないですか。
これまでのMVのオマージュの宝庫
でんぱ組.incを知らない方々も十分楽しめるMVではあるのですが、
集大成であり、なおかつ往年のMV監督が大集合ということで、これまでのでんぱ組.incのMVをオマージュしてきたような元ネタが徹底的に散りばめられています。
往年のファンであればニヤニヤしたり感動したり涙を流したり、いろんな感情を引き出させられることは必至。本エントリではその散りばめられた元ネタを片っぱしから解説していきたいと思います。
なお見落としがあるかもしれないので、適宜修正していくかもです。
まずはオープニング。草原の中にたたずむみりんちゃん。おなじみのメンバーサインが入っています。ここはオリジナルカット。
なおイントロは「サクラあっぱれーしょん」「ちゅるりちゅるりら」「Future Diver」などのイントロがMIXされています。その後のストリングスのメロディは「でんでんぱっしょん」のオマージュですかね。
特撮定番の荒野の爆発背景によるAメロ入り。みりんちゃんの着ている衣装は、懐かしのFuture DiverのMVのものですね。デビュー前で当時は5人でした。
ピンキーのカット。これは先日発売されたばかりの「最Ψ最好調!」から。といっても、この「最Ψ最好調!」自体もピンキーが加入することとなった2011年のイベントが元ネタになっております。
ピンキーは加入以来、メンバーの中で最も成長が著しいですね。本当に大人っぽくなったし綺麗になった。
えいたその手元にあるビリビリマークのマーブルチョコ。これは「W.W.D II」のもの。
そのマーブルチョコを取ろうとして落下するみりんちゃん。背景の街は「アキハバライフ」にも出てきた秋葉原の空撮映像です。
サビ1から。「でんパーリーナイト」に出てきたゆるキャラ&ちびえいたそちゃんたち。また1枚目の白塗りさんは「ちゅるりちゅるりら」に登場したでんぱ組.incの元総合プロデューサ、もふくちゃんです。メンバーの紺セーラーは2014年ぐらいまでよく着てたやつです。
でんぱパトスを放つみりん&ねむ。「W.W.D」が元ネタ。
でんぱビッグバンもあります。これもW.W.Dですね。
1サビ終わりに過去の衣装を着たメンバーが次々と走り抜けていきます。中にはスク水姿のもふくちゃん(2枚目)も。
Aメロ2のピンキーのカット。これも「最Ψ最好調!」から。最ΨのMVではデビュー時、遅刻しそうなところで瞬間移動できたピンちゃんでしたが、大人になった今回は瞬間移動できずに立ち尽くしてしまいます。
割烹着ねむきゅんは「おつかれサマー!」の1カットからのオマージュ。ごはんが2人分用意されているのは「W.W.D II」の設定(未亡人、スナック経営)につながっているためでしょうか。本人もTwitterでそのようなことを言っておりました。
ちなみにテレビに映っているのは2014年の武道館公演のものですね。
これはレアカット。巨大化して秋葉原を闊歩する「ギダギダdaズバズバda」のMVから。この曲どこのアルバムにも入ってないし今回のBESTにも入っていません。なかったことにされたのかと思ってた。
先程立ち尽くしてしまったピンちゃん。Bメロの「大人になった今でもね」という歌詞とともに、もう一度走り出します。グッときますね。
昔のオマージュではないですがこちらも。TomorrowとYesterdayをくっつけてTomorrow−Yesterday(イマ)を作る、という既視感のある芸当。
みりんちゃんのカットは「キラキラチューン」でしょうか。「あした地球がこなごなになっても」ですかね。
ガラケー自撮り風のもがちゃん映像。これは「アキハバライフ」のオマージュであり、「冬へと走り出すお」のオマージュでもあります。
バッテリー残量が少なくなっています表示が出るのは「冬へと走り出すお」のMVから。えいたそのけーたいに出てたやつですね。
2サビ前のエフェクトは「でんでんぱっしょん」のやつ。
2サビ入りの映像。小劇場風の背景は「W.W.D」が元ネタですね。衣装のカラーセーラーも当時よく着ていたものです。
かわいい…
「キラキラチューン」的なフィルタ。
キター!!「Future Diver」ですね。チープなCGで学校の机とメンバーが飛ぶというすごい世界観。
「Future Diver」発売当時、もがちゃんとピンキーは未加入で、ピンク担当の跡部みぅちゃんを含めた5人組でした。その後みぅちゃんが脱退、もがピンが加入して現在のメンバーになります。左下のシルエットはおそらくみぅちゃんでしょう。
2サビ終わり。白黒→8ミリ→YouTubeなどの映像を使うのは前述の「アキハバライフ」から。さらに今年春発売の「STAR ットしちゃうぜ春だしね」の衣装を着ながら「Future Diver」の振り付けを踊るという詰め込み様。
ラストサビ前の皆が指を合わせるシーン。これも「W.W.D」から。
往年のファンならうおおおおおおおお!!!!と声を上げたくなるのがこのラストサビ入り。まばらなエキストラがサイリウムを持ってクオリティの低いオタ芸を打つシーンは「Future Diver」のラストサビと同じ入りです。わたしはこのあたりから涙が止まらなくなりました。
ファンがサイリウムで応援する、という演出はでんぱ組に限らず各MVで見られるのですが、大抵は満員のお客さんでひしめき合う映像です。翻ってこの人の少なさは味わい深い。昔はどんだけ制作費なかったんだよ…って話ですよねえ。
ラストサビの振り付けも往年の曲の応酬です。「でんぱれーどJAPAN」→「Future Diver」→「W.W.D」→「でんでんぱっしょん」→「バリ三共和国」でしょうか。
そして焚かれる「オレンジリウム」。
サビのラストは”夢で終わらんよ”と「Future Diver」の歌詞を持ってきます。
”夢で終わらんよ”はでんぱ組.incにとってとても大事な言葉。リーダーのりさちゃんも、2014年の武道館公演で「Future Diver」のことを『わたしたちに夢は夢で終わらないんだよってことを教えてくれた、とっても大切な曲』と語っています。(武道館公演のサブタイトルも文字通り”夢で終わらんよっ”です)
でんぱ組.incの熊手を持って、その周りを踊りながら回る。これは「サクラあっぱれーしょん」のオマージュであり、同時に2014年武道館公演のラストのオマージュでもあります。
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以上、長々と紹介してきましたが終わりです。
なお紹介したMVはYouTubeの公式チャンネルで観れるので、あわせて観ていただくとより楽しめると思います。
そんなでんぱ組.incのベストアルバムが12/21に発売されます。
CD3枚組の超大作。でんぱ組.inc入門としてはこれ聞いとけば十分すぎる内容です。
WWDBEST ~電波良好! ~(初回限定盤)(CD3枚組+DVD)
- アーティスト: でんぱ組.inc
- 出版社/メーカー: トイズファクトリー
- 発売日: 2016/12/21
- メディア: CD
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年明けにはアリーナツアーと2度目の武道館公演を控えているでんぱ組.inc。まだまだ彼女たちの活躍は夢で終わらんと思います。
おまけ
でんぱ組.incのおすすめ曲についてはこちらのエントリもどうぞ。
今年の頭に書いたエントリですが、今回のWWDBESTはこの5選の中に確実に食い込んでくる伝説曲となるでしょう。